トクホなら大丈夫?

先日初めていらした患者さん(40代 男性)、症状は「とにかく朝から1日中だるくてしょうがなく、仕事にも支障がでている」とのこと。

これは歪みよりも食生活に問題があると思えたため、普段の食事や飲み物を聞いてみると、「仕事の関係で、食事は摂れたり摂れなかったり、チョコレートだけで済ませてしまうことも。飲み物はお水代わりにコーラを飲んでいます」とのこと!!face10

うわ~、原因はそれですよそれ!!

私からは、「まずはコーラを止めるだけでも効果があると思いますよ」とアドバイスしました。(もちろん、食事内容のアドバイスもしていくつもりです)

すると・・・、しばらく考えてから、「トクホって健康にいいんですか?」という質問。
そこで、トクホとして認定されている成分は健康効果があることが認定されているけれども、トクホの商品が健康に良いわけではないことを説明。

すると・・・、「聞いて良かったです。普通のコーラがダメなら、明日からはトクホのコーラにしようと思ってました」とのこと!!

もぉ~、なんて人だ。

ところで、これを読んでいる皆さんはトクホの商品の仕組みってご存知ですか?

トクホの商品は、“何らかの健康効果がある成分”が、◯◯mg添加されているということで認定されて、トクホマークを付けることが許されます。

“何らかの健康効果がある成分”というのは、例えばカルシウムとか食物繊維などです。
つまり、本体となる食べ物や飲み物は何でもよくて、健康効果が認められている『成分』が決められた量添加されていればいいのです。

トクホのコーラは、その仕組みを利用して、本体となるコーラに食物繊維である「デキストリン」を添加したものです。

トクホのコーラは、多くの人が「健康にいい」「痩せる」と思うようで、凄い売れ行きのようですが、本体の部分はあくまで「コーラ」なわけなので、食物繊維はコーラで摂らなくても別のものから摂ればいいわけです。

「でも、本体のコーラも砂糖不使用だから良いのでは?」という声が聞こえてきますが、人工甘味料でも甘さを感じると身体はインスリンを分泌します。
インスリンが分泌されれば脂肪がつきやすくなります。
また、糖質が含まれていないのにインスリンが分泌されると、血糖値が下がってしまいます。
血糖値が下がることによって空腹感を感じるため、余計に甘いものが欲しくなったり、食べ過ぎてしまうことになり、かえって太ることにつながります。

また、血糖値が下がっても何も食べないと、低血糖状態になり、イライラなど精神状態が不安定になったり、異常な眠気やダルさが襲ってくることもあります。

更に、コーラはカフェインが多く含まれていますが、毎日多くのカフェインを摂り続けていると、人によっては自律神経失調症の症状が起きることもあります。(体力が少ない人など)

栄養知識が少ない人が「トクホなら健康にいい」と思ってしまうのは仕方がないことかもしれませんが、少なくともこのブログを読んでくれた方は、今後はトクホだからといって過信せずに、「添加されているトクホ成分は何なのか?」「本体は健康にいいものか?」を見極めて、食物繊維のように他のものから摂れる成分であれば、わざわざトクホ商品を選ばないという選択肢も考えてみて下さい。face02  
タグ :トクホ


Posted by ホロスの院長. at 2013年03月27日14:15