
クリスマスに限らず、『冬場は常にロングブーツ』という女性の方は多いのではないでしょうか。
普段からよく歩いたり、よく運動をしている方ならロングブーツを履いていても大丈夫なのですが、“運動とは無縁”という方ですと、以下のような問題が起きるので注意が必要です。
1つめは、足首が固まってしまうこと。
ブーツは、当然ながら足首はすっぽりと靴の中に入ってしまって、半固定のような状態になります。
数時間だけならその状態でも大きな影響はありませんが、一日中だと、気がついた時には足首が固まってしまって動きが悪くなってしまいます。
足首が固まっていると、自分のイメージする動きがうまくできないために、転びそうになって慌ててしまい、結果的にあちこち痛めてしまうといったことになりかねません。
また、足首を動かさないということはふくらはぎも動かないことになるため、脚がむくみやすくなります。
朝は大丈夫だったのに、夜脱ごうとしたらブーツがうまく脱げないなんてことはありませんか?
2つ目は、膝を痛めてしまうということ。
大抵のロングブーツはヒールが高いので、歩き慣れていないと膝が曲がってしまうのです。
人間の膝は、ピンっと伸ばした状態であれば何百kgという重さに耐えられるのですが、少しでも膝が曲がった状態だと自分の体重でさえも負担になるので、膝が曲がった状態で歩いていると、直ぐに膝を痛めてしまいます。
「そう言えば、ブーツを履くようになってから段々と膝が痛くなってきた」という方、要注意・・・というより直ぐにご相談下さい。
更に、ヒールの高い靴は腰痛の原因になることもあります。
腹筋や背筋など全体的に筋力が少ない方がヒールの高い靴を履くと、姿勢をよくしようとした時に腰が反り過ぎてしまいます。(前から見ると下腹が突き出た感じになる)
腰が反り過ぎた状態で歩いていると、歩く度に腰の下のほうの椎骨に強い圧力がかかるため、腰痛が起きてしまうのです。
このタイプの腰痛が起きたら、しばらくの間ヒールの高い靴を履かずに筋力をつけないとなりませんが、このタイプの方は全体的にふにゃふにゃしていて「運動なんて超嫌い」と言うのに、「ヒールの靴を履かないなんてあり得ない」と言ったりするので、治すのは大変です。
以上、当院でも寒くなってブーツを履くようになった患者さんから、「最近膝が痛くなって」という方がちらほら出始めたので書いてみました。
読んで頂いてお分かりのように、ブーツに限らず、ヒールの高い靴は膝痛や腰痛の原因にもなるので、注意が必要です。